梅雨時期に入りました。
麦焼酎「高千穂」です。
宮崎県は臼杵郡高千穂町の高千穂酒造さんの一品です。
明治35年以来、米焼酎造りからスタートされ今日まで長きにわたり創業しておられます。
高千穂町といえば、名勝”高千穂峡”が有名でしょうか。
清流が流れとても美しい景観で、夏は涼の心地良い所であります。
高千穂酒造さんでは、麦焼酎の他に芋、米、蕎麦、とうもろこし焼酎を造っておられます。
ちなみに写真の白ラベルは常圧蒸留品ですが、同じ麦焼酎で黒ラベルのものは減圧蒸留品になります。
また高千穂酒造さんでは、焼酎の製造過程で出る焼酎カスをカンパチ養殖の給餌に利用されるなど、
実にユニークな方法で有効に活用されているようです。
養殖されたカンパチは”ほろよいカンパチ”と呼ばれているようで、面白いですね。
割水に使用される水にもこだわっておられるようで、南阿蘇村周辺を含めた40カ所から水をサンプリングし、
中から最も自社焼酎と相性のよかった水を選定されたとか。
その水は、名水百選のも数えられる南阿蘇村の”白川水源”だそうです。
昨年末に自分も南阿蘇を訪れた際に立ち寄りました。
まるで水の中に森があるような幻想的な泉ですね!
透明度の高い湧水がこんこんと湧き出て、とても美味しい水であったことを記憶しています。
麹は黒麹を使用しておられて、二次仕込にも黒麹を使用し全量黒麹の二段発酵方式で醸されています。
開発から製品化まで4年以上の年月がかけられ、なかなかのこだわりです。
麦を原料に麦麹・黒麹の全量仕込、常圧蒸留で醸され白川水源の天然水で割水された焼酎であります。
栓を開けますと、やや酸味おびたような麦の甘い香りが漂います。
では定番のロックでいただきましょう。
口に含みますと、まずしっかりとした麦の甘みが広がります。
そしてそれは徐々に渋みに変わり、ドライビターな風味へと変化していきます。
後味はほんのりとロースト麦の芳ばしさとドライビターな味わいがコラボします。
最後にほんのり麦の芳ばしさが鼻に抜けていきます。
うまいですねぇ。
口あたりはかなりのインパクトがあり、麦の甘みの他に渋み、苦みと黒麹らしいコクが十分にあり味わい深いです。
かなりの飲みごたえがありますので、ガツンと響く麦焼酎を好まれる方にはオススメの焼酎です。
自分の表現するところのビターチョコレート風味といったところですが、
麦チョコ風味を好まれる方にも気に入っていただけるのではないかと思います。
価格も英世2枚でおつりがくるので、嬉しいかぎりですね。
高千穂酒造さんのこだわりの一つである”黒麹全量仕込”の特徴が、
よく活かされた実に味わい深いうまい焼酎であります。