うまい焼酎を探して

うまい焼酎を探し求めて旅しています・・・

黒さそり

あっというまに夏が去り、秋の気配を感じるようになりました。

麦焼酎黒さそり」です。
鹿児島県鹿児島市七ツ島のさつま無双さんの一品です。
さつま無双さんは、創設が昭和41年と比較的新しい蔵になります。
県・市・各機関からの「焼酎を全国へ広めてほしい」という 要望をうけて、
鹿児島県酒造協同組合傘下の各業者の協力により創設されたとか。
鹿児島県民の一般公募で決められた”無双”は、”鹿児島にふたつとない”という意味合いが込められているそうです。
麦焼酎芋焼酎の他に、蕎麦焼酎も造っておられるようですね。
ラベルの和紙地に黒いさそりのワンポイントが、なんともインパクトのある感じです。
鹿児島の七窪自然湧水を使い、麦麹・黒麹で仕込まれ常圧蒸留で醸した後、
3年以上の長期熟成された焼酎であります。
栓を開けますと、ほんのりとフルーティーな甘い香りがします。
あまり麦麦しくありませんね。
では早速、定番のロックでいただいてみましょう。
口に含みますと、ややフルーティーな甘みが広がります。
長期熟成酒らしい、実にやさしく円やかな口あたりですね。
甘みが切れると、今度はキリッとした辛口な味わいが訪れます。
これも黒麹らしい味わいですね。
後味は独特な甘さがあり、鼻にふわりと抜けていきます。
後味はほんのりとしていますが、余韻は長く粘りのある感じです。
うまいですねぇ。
後味の甘さは、南酒造さんの「喜納屋」、「とっぱい」にやや通じる気がします。
いわゆる麦チョコ風味の味わいではなく、さつま無双さんらしい独特な麦風味を表現された焼酎ですね。
想像していたような強いインパクトはなく、全体的に長期熟成らしいやさしく円やかな味わいながら、
甘みから辛みと変化する味わと、長く粘りのある余韻が楽しめるうまい焼酎だと思います。
食中酒でも後酒でも、どちらでも楽しむことができそうな麦焼酎ですね。