うまい焼酎を探して

うまい焼酎を探し求めて旅しています・・・

いも麹 芋

暖かくなり、つつじも満開ですね。

芋焼酎いも麹 芋」です。
鹿児島県は霧島市国分の国分酒造さんの一品です。
国分酒造さんは、昭和45年に設立され共同瓶詰工場の加治木酒造さんから始まり、昭和61年に今の国分酒造さんとして焼酎造りを始められたそうです。
割と新しい酒造さんですね。
いも麹 芋」は、その名の通り”芋麹”が使用されています。
以前にご紹介した「一刻者」も芋麹の芋焼酎ですね。
最近では芋麹の芋焼酎が造られるようになっているようですが、業界で初めて芋麹の芋焼酎を造ったのは、国分酒造さんが初めてなんだそうです。
芋焼酎は、一般的に米麹で造られているものがほとんどです。
芋は米に比べて水分が多いため、もろみが腐敗しやすくアルコールが出にくいんだそうです。
アルコールが出なければ蒸留はできないので、焼酎造りはできなくなってしまうということのようです。
国分酒造さんでは、”芋麹の芋焼酎を造ってほしい”という酒屋さんの強い熱意に押され、リスキーな芋麹仕込みへの挑戦を決断されたということでした。
アルコール度数は25度でなく26度となっております。
これも試行錯誤の末にやっと蒸留できた「いも麹 芋」の原酒の度数が27度で熟成後は26度だったということで、
その時の思いを忘れないために今でも割水で26度に調整されているのだそうです。
今ではさらに研究を重ねて、原酒のアルコール度数は34度まで上げることができているとのことです。
麹も以前は米麹専用のものを使用されていましたが、今は芋麹専用の新たな麹を開発して使用するなど、
芋麹焼酎造りに日々邁進しておられます。
う〜ん、すごいですね。
黄金千貫を原料に、業界初の芋麹・白麹で常圧蒸留で醸された焼酎であります。
栓を開けますと、芋芋しい甘い香りが漂います。
芋らしい香りですね。
早速、定番のロックでいただいてみましょう。
口に含みますと、まずしっかりとした芋の甘みが広がります。
口あたりはほどよく優しく、白麹らしい感じですね。
後味は甘みと入れ替わってキリっとドライに変わっていき、すっとキレていきます。
う〜ん、うまいですねぇ。
余韻は芋のほんのりとした香りとドライな風味が鼻に抜けていきます。
全体的に雑味が少なく、甘さと辛さのバランスがとても心地よく味わえるうまい焼酎だと思います。
どっしりとした芋の甘みや渋みより、爽快でドライにキレる芋焼酎を好まれる方にはオススメですね。
国分酒造さんでは、一升瓶の売り上げ1本につき一部を福祉団体などへ寄付されておられます。
蔵人達の焼酎にかける情熱を分かち合ってもらえた喜びを、少しでも社会に還元したい・・・
そんな熱い思いが伝わってきますね。
国分酒造さんには、これからもぜひうまい焼酎造りに邁進されていただきたいと思います。