うまい焼酎を探して

うまい焼酎を探し求めて旅しています・・・

萬膳

あと少しで梅雨入りですね。

芋焼酎萬膳」です。
鹿児島県は霧島市の万膳酒造さんの一品です。
万膳酒造さんは大正11年から創業されておられますが、一時蔵を閉めておられて
平成11年から霧島連山の麓に新しく蔵を建てて創業を再開されておられます。
そういう意味では比較的新しい蔵ということになりますね。
ですが”かめ壺仕込”、”木樽蒸留”という昔ながらの製法にこだわり、すべて手作業で造っておられるようです。
原料にもこだわっておられて、芋は霧島の黄金千貫、麹米は秋田県のひとめぼれ、
そして水は超軟水の霧島烈火水を使っておられます。
さらに無濾過ではありますが、かめ壺で貯蔵、熟成の間にこまめに油分などをすくって取り除かれているようです。
う〜ん、丁寧に手間ひまかけておられますね。
ちなみに「萬膳」は黒麹ですが、黄麹で「萬膳庵」、白麹で「真鶴」があります。
それぞれの麹の特徴を味わえて面白そうですね。
いずれも生産量はとても少なく、なかなか入手が難しいようです。
今回はまず黄金千貫を原料に米麹・黒麹で常圧木樽蒸留で醸された「萬膳」を味わってみたいと思います。
栓を開けますと、芋の甘い香りとともに木の香りでしょうか?なんとも独特なよい香りがします。
それでは定番のロックでいただいてみましょう。
口に含みますと、芋の甘みにプラスしてふわりとあの独特な木の香りのような風味が漂います。
そしてなんともいえないコクが口いっぱいに広がります。
後味は芋の甘みとほどよい渋みと辛さの余韻で、木の風味がほんのりと鼻に抜けていきます。
おぉぉ、うまいですねぇ・・・
余韻が実に深い・・・
コクと後味の余韻がなんとも独特で、いままでに試した芋焼酎にはない味わいです。
これが飲むほどにクセになります。
コクと後味がとても深いのは、黒麹のなせる技なのかも知れませんね。
万膳酒造さんならではの手法で、”芋”という素材の味わいをふんだん表現されていて、
それをじっくりと味わうことのできるうまい焼酎であります。
”萬膳”に込められた”萬(よろず)の膳の最良の友として”という熱い気持ちがとても伝わってきますね。
これはぜひとも常備しておきたい芋焼酎です。