桜の時期も、あっという間に過ぎてしまいました。
本坊酒造さんは、鹿児島市内の他に屋久島の方でも屋久島伝承蔵を営まれておられます。
本日ご紹介する「大自然林」は、その屋久島伝承蔵で醸された焼酎になります。
屋久島伝承蔵で醸された焼酎は、以前に麦焼酎「屋久の碧玉」をご紹介させていただきました。
「屋久の碧玉」はアルコール度数43度の原酒で、麦の味わいとコクが口の中で爆発的に広がる実にうまい焼酎で、自分のお気に入りであります。
しかしながら「屋久の碧玉」は、現在生産を終了してしまったようでとても残念でなりません。
今はストック分をたまにちびちびと楽しんでいます。
「大自然林」の方ですが、こちらはアルコール度数は25度に調整されています。
また「屋久の碧玉」は黒麹仕込みでしたが、「大自然林」は白麹仕込みとなっております。
このへんの味わいの違いなんかも楽しみですね。
ラベルには屋久島の緑が描かれていますが、これが実に自分好みでいつまでも眺めていられます。
いつか屋久島を訪れてみたいですね。
同じ銘柄名で芋焼酎も醸されていますが、こちらも白麹仕込みのようですね。
鹿児島県産の大麦を原料に、麦麹・白麹甕仕込み、常圧蒸留で醸され屋久島のやわらかい水で仕上げられた焼酎であります。
それでは開栓してみましょう。
香りはといいますと、麦のしっかりした甘さと芳ばしさが漂います・・・
実はこの時期、例年花粉に鼻をやられていますので、本当はもっとっもっとしっかりと香っているのかもしれません(ToT)
気を取り直してロックでいただきます。
口に含みますと、まずはしっかりとした麦の甘みが広がります。
口当たりは、円く優しい感じですね。
そして甘味の余韻の中で、ビターな味わいがフェードインしてきます。
後味はほんのりとした甘みが直線的に伸びながら、ドライビターな味わいが甘みに調和していきます。
最後にロースト麦の芳ばしさが鼻に抜けながら、しっかりと麦のコクの余韻です。
こっ、これはうまいですねぇ・・・
円い優しい口あたりは、確かに白麹らしい感じではあります。
しかしながら甘みと調和しながら続くビターな味わい、最後の最後で訪れるしっかりとした麦のコクは、白麹でなく黒麹では?と思ってしまうくらいの深い味わいです。
驚きましたね!
いや~飲めば飲むほど、心地よいビター風味と麦のコクがクセになるうまい焼酎であります。
深みのある味わいでありながら、全体的に柔らかさもある・・・屋久島の水のなせる業なのかもしれませんね。
麦チョコ風味を好まれる方であれば、気に入っていただけるのではと思います。
本坊酒造さんの屋久島伝承蔵で醸された焼酎は、「屋久の碧玉」を味わってみてそのポテンシャルの高さをわかっていたつもりでいましたが、「大自然林」を味わってみてあらためて脱帽です。
緑豊かなすばらしい屋久島で、伝統的な焼酎造りの技術をこれからもずっと守っていただければと思います。