秋も深まり、寒さも増してきましたね。
本日ご紹介するのは、芋焼酎「いも神」です。
鹿児島県出水市高尾町の神酒造さんの一品になります。
神酒造さんは明治5年からの創業で、今日まで長きにわたり焼酎造りを営まれておられます。
代表的な銘柄は、芋焼酎「千鶴」になりますでしょうか。
「千鶴」は、明治5年の創業以来からずっと使用され続けている甕で仕込まれて造られているようです。
そして「いも神」は、その「千鶴」を原酒としてさらに10%ほど麦焼酎をブレンドされて造られています。
今回はおおむね芋焼酎ということで、カテゴリを”芋焼酎”としてご紹介していますが、厳密には芋焼酎と麦焼酎のハイブリッド焼酎となっております。
芋・麦のハイブリッド焼酎といえば、これまで白玉醸造さんの「元老院」や八丈興発さんの「情け島 鬼ラベル」といった、いくつかの焼酎をご紹介させていただきました。
それぞれ味わいの個性があって面白かったので、「いも神」もどのような味わいなのかとても楽しみですね。
黄金千貫を原料に米麹・黒麹仕込みで常圧蒸留で醸され、さらに麦を原料に麦麹・黒麹で減圧蒸留で醸された麦焼酎をブレンドされた焼酎であります。
早速、開栓してみましょう。
香りはといいますと、芋の甘~い香りですが、どことなくほんのりと麦の甘い香りもするような気がします。
いい~香りですね。
それではロックでいただいてみます。
口に含みますと、ほんのりと芋の甘さが広がったと思いきや、ドライビターな味わいが一気にぶわっとフェードインしてきます。
口当たりの力強さは、黒麹らしいインパクトですね。
後味は甘さ辛さほろ苦さが三位一体となって、心地よく直線的に広がっていきます。
そして最後に麦の芳ばしさが、極ほんのりと鼻に抜けてキレていきます。
う~ん、うまいですねぇ~
黒麹・常圧蒸留の芋焼酎といえば、ガツンと芋芋しいイメージがありますが、「いも神」にいたっては味わいそのものには力強さはあれど、芋芋しさは比較的抑えられている感じです。
重厚な味わいながら、芋芋しさは程よく麦の芳ばしさをほんのり味わえるうまい焼酎だと思います。
心地よい芋の味わいながら、重厚な飲みごたえも欲しいと思う方にはオススメの焼酎であります。
今回初めて神酒造さんの焼酎を試してみましたが、なかなか面白い焼酎造りをされている蔵だなと感じました。
今度は代表銘柄である「千鶴」のほうもその味わいが気になるので、ぜひ試してみたいなと思います。