うまい焼酎を探して

うまい焼酎を探し求めて旅しています・・・

月心

新緑の美しい季節になりました。

そしてゴールデンウィークも終わろうとしていますね。

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 麦焼酎月心」です。

大分県は日田市大鶴町の老松酒造さんの一品になります。

老松酒造さんの焼酎は、このブログをスタートしたばかりのころに試した麦焼酎おこげ」以来になりますでしょうか。

おこげ」はまだ焼酎を試し始めたころに味わったので、その独特な味わいをとても鮮烈に感じました。

今回はそんな印象を受けて以来の、老松酒造さんの麦焼酎のご紹介となります。

瓶にかけてある木札には、”もの云わず 心つらぬく 月あかり”とあります。

月心」の名の由来なのでしょうか・・・心の奥底にすっと届く月明かりをイメージされた焼酎なのでしょうね。

ラベルも含めて、なかなか粋な演出がされています。

さて麦焼酎月心」の特徴は、全麹仕込み、中取り蒸留(全量の約60%)、無濾過といったところでしょうか。

アルコール度数も28度とやや高めに設定してあります。

ちなみに裏ラベルには、

”中取りとは:余分な雑味を取り除いた「中」の部分のみの贅沢な酒”

とあります。

わかるような、わからないような・・・・蒸留のいわゆる”本垂れ”の部分のみを取り出したという認識でよいのでしょうか??

ともあれ、贅沢な原酒取りをされていることには間違いなさそうですね。

黒麹・麦麹(全麹)仕込み、中取り減圧蒸留で無濾過仕上げと、老松酒造さんの工夫がいろいろと盛り込まれた麦焼酎であります。

どんな味わいなのか、楽しみですね。

 

それでは、開栓してみましょう。

香りはといいますと、ほんのりとした麦の甘さが漂います。

麦麦しさはほとんどありませんね。

今宵も定番のロックで味わってみます。

口に含みますと、穏やかな麦の甘味がしたかと思うと直後にキリリとした辛味が口いっぱいに広がります。

口あたりは優しいですが、キリっとくる辛味が刺激的な感じです。

この辛味は、黒麹仕込みからくるものなのでしょうね。

後味は、辛味がかなり支配的な中に麦の甘味が見え隠れしながら独特な麦風味が最後に鼻に抜けていきます。

う~ん、なかなか個性的な味わいですね~

減圧蒸留ではありますが、味わいにはなかなかの深みがあります。

このへんも黒麹、全麹のなせる業なのかもしれませんね。

無濾過ながら雑味はほとんどなく、クセは思ったほど強くありません。

最初は辛口な印象ではありましたが、飲み進むにつれその辛味に慣れてくるのも面白いところです。

自分好みの麦チョコ風味の麦焼酎ではありませんが、老松酒造さんの「月心」に対するこだわりを楽しめる麦焼酎だと思います。

造り込みが多角的な焼酎なので、飲み手もいろんな角度で味わえると言ったところでしょうか。

老松酒造さんが焼酎で表現する”月あかり”が、まさに「月心」なのでしょうね。