2020年もいよいよ終わろうとしています。
今年最後にご紹介するのは、米焼酎「自我田」です。
豊永酒造さんの焼酎は、これまで麦焼酎「麦汁」シリーズや、米焼酎「超にごり」などをご紹介させていただきました。
豊永酒造さんの焼酎は、正直自分にとってはどれを飲んでも実にうまいと思えるものばかりです。
今回ご紹介するこの「自我田」もかなり期待が持てます。
「自我田」の原料に使用されている米は、すべて豊永酒造さんの自社田で自ら手掛けて作られたオーガニック米となっています。
裏ラベルには、
田植え 2018年6月21日(夏至)
稲刈り 2018年10月13日
仕込み開始 2019年1月31日
蒸留 2019年2月19日(満月の前日)
瓶詰 2019年9月6日(上弦の月)
とあります。
初夏に植えられた苗が、翌年の秋に焼酎となって瓶詰されていますね。
原料から考えると、実に1年以上の手間がかかっています。
そんな「自我田」にも、豊永酒造さんの思いがいっぱい詰まっていそうですね。
球磨の大地で育ったオーガニック米を原料に、米麹・白麹仕込みで常圧蒸留で醸され無濾過で仕上げられた焼酎になります。
それでは開栓してみましょう。
栓を抜くと、ポンっといい音がします。
香りはといいますと、米の甘~い香りとともに独特なガス臭、そしてほんのり芳ばしさが漂います。
それでは今宵も定番のロックでいただいてみましょう。
口に含みますと、まずはしっかりとした米の甘さが口いっぱいに広がります。
口当たりは思ったより円みがありますね。
このへんは白麹所以なのかもしれません。
そしてしっかりとした甘さの中に、米の芳ばしい味わいがフェードインしてきます。
後味は甘さと米の芳ばしさが直線的に広がった後に、なんとも言えない雑味が訪れます。
最後は米の芳ばしさがガス臭をお供に鼻に抜けます。
ぐぬぬ、うまい・・・うますぎますねぇ~
芳ばしい・・・実に芳ばしい米焼酎です。
同じ米焼酎の「超にごり」もそうでしたが、麦焼酎と言われたらそう思ってしまう芳ばしさがあります。
ロースト米といいましょうか、スモーキーな米風味といいましょうか、明らかに異次元な味わいのうまい米焼酎であります。
確かに米の芳ばしさが引き立ちますが、米のしっかりとした風味や甘みなど味わいのバランスも絶妙です。
「自我田」もまた、”米”という素材のもつポテンシャルを豊永酒造さんならではの業で存分に表現されていると思います。
期待通りというよりは、期待以上でした。
まさに豊永マジック、恐るべしですね。
無濾過ならではの雑味とややガス臭もあるので、このへんは飲み手を選ぶところではありますが、麦チョコ風味の麦焼酎を好まれる方には一度試していただければと思います。
2020年もこうしてうまい焼酎で締めくくることができ、とても幸せです。
来年もまたうまい焼酎に巡り逢えることを楽しみにしています。
今年一年、当ブログを拝見下さりありがとうございました。
来年もボチボチの更新ではありますが続けて参ります。
どうぞよろしくお願い致します。