桜の季節はあっという間に過ぎて、ゴールデンウイークに突入ですね。
鹿児島県霧島市は霧島田口の霧島町蒸留所さんの一品です。
霧島町蒸留所さんの焼酎は、以前に麦焼酎「花は霧島」をご紹介させていただきました。
「花は霧島」は、長期熟成の焼酎らしい円く優しく穏やかながらしっかりとした麦のコクのある麦焼酎でした。
そして霧島町蒸留所さんの焼酎といえば、やはり芋焼酎「明るい農村」シリーズとなりますでしょうか。
実はこの「美しい日本の農山漁村」は、「明るい農村」の原酒となっております。
以前から「明るい農村」シリーズを試してみたいなと思っておりましたところ、その原酒となる「美しい日本の農山漁村」を見つけました。
これはもう是非にとばかりに、手にした次第です。
「美しい日本の農山漁村」の銘柄由来ですが、霧島町蒸留所さんはNPO法人「日本で最も美しい村」としても活動されており、失ったら二度と取り戻せない、美しい農山漁村の景観や環境、文化守ることの取り組みの一環からきているそうです。
なるほど「明るい農村」の銘柄名も面白いなと思っていましたが、きっと霧島町蒸留所さんのこういった取り組みからきているんでしょうね。
さて「美しい日本の農山漁村」ですが、甕壺仕込みとなっているようで使用されるのは”江戸甕”と呼ばれる小さな甕なんだそうです。
そしてその甕で黒麹と白麹で仕込まれて醸されたそれぞれの原酒を、最終的にブレンドして仕上げられています。
原酒というだけでもテンションが上がりますが、黒麹仕込みと白麹仕込みのブレンドとあっては、その味わいがどんな感じに仕上がっているのかとてもワクワクしますね。
しかも蒸留後の濾過は、控えめの荒濾過となっております。
原料の芋は鹿児島県産の黄金千貫を使用、米麹・黒麹・白麹仕込み、常圧蒸留で醸されて加水せずの36度の原酒となっております。
それでは開栓してみましょう。
香りはといいますと、ほのかな芋の甘い香りです。
芋のい~い香りがしますね。
まだ鼻の状態が盤石ではないので、本当はもう少し強く香るのかもしれません。
だいぶ暖かくなってきた今宵も、ロックでいただいてみましょう。
口に含みますと、まずしっかりとした芋の甘みがぶわっと広がります。
口当たりは円くとても優しくて、原酒のアルコール度数の高さを全く感じさせませんね。
白麹のブレンドの影響もありますでしょうか。
後味は芋の甘みが単味に直線的に伸びて、やがて辛味がフェードインしてきます。
最後は辛味が勝り、芋の芳ばしさを残しながらキリッとドライにキレていきます。
おぉ、うまいですねぇ~
口当たりの円く優しい感じは白麹、後味の芋の重厚な味わいとキリッとしたドライ感は黒麹のなせる業でしょうか。
白麹と黒麹の原酒のブレンドで、それぞれの味わいを損なうことなく見事に調和されているうまい焼酎だと思います。
濾過は控えめの荒濾過とのことですが、エグみのようなものは全くありませんね。
なにせ口当たりが優しくいのでスルスル感がすごく、36度の原酒であることを忘れてすっかり酔っ払いです。
円く優しい味わいですが、後味の芋の風味の重厚さがあるので飲みごたえもあり十分満足できると思います。
原酒を味わってみると、その蔵の業や思いがいっぱい詰まっていると感じることがよくあります。
黒麹と白麹のそれぞれの原酒のブレンドのハーモニーである「美しい日本の農山漁村」もその一つだと思いました。
霧島蒸留所さんの活動が、日本の農村と漁村のそれぞれの美しさの調和として「美しい日本の農山漁村」に結晶化されているのだと感じました。
先日、久しぶりに魚釣りに行ってきました。
35cmほどの良型のクロダイ(チヌ)が釣れました。
水温が上がり始めるこの時期、クロダイの良型が釣れる機会になります。
この時期のクロダイは脂ののりは少なめですが、アクアパッツァにしてとても美味しくいただきました。