早いもので今年も一か月を切りました。
本日ご紹介するのは、麦焼酎「麦山猪」です。
宮崎県は小林市のすき酒造さんの一品です。
すき酒造さんは、明治末からの創業で創業者は京都から須木村に移られて焼酎造りを始められたそうです。
2018年に総木造りの新蔵を竣工され、現在はそこで焼酎造りを営まれているとのことです。
この「麦山猪」の表ラベルは、ゴールドを基調としたゴージャスな雰囲気となっていますね。
裏ラベルには銘柄の由来が記載されています。
九州山脈の連なる須木の猪は、”山猪(やまじし)”と言われ、通常の猪よりも険しく奥深い山々を駆け巡り、抜群の速さで疾風の猪でもあるそうです。
一世紀の時を超えた和甕で全量仕込むことで、長期熟成で味わえるうま味や香りを、わずか1年半の短い熟成期間で再現されているとのことです。
それはまさに疾風の如く、その名言を借り「麦山猪」となったそうです。
う~む、なんだか映画もののけ姫に登場する猪たちを思わず想像してしまいます。
どんな味わいなんでしょうかね。
麦は国産のはだか麦が使用され、麦麹・黒麹で全量和甕仕込み、常圧蒸留で醸された焼酎であります。
それでは開栓してみましょう。
香りはといいますと、ほんのりと甘くどちらかといえばフルーティーな香りです。
やや柑橘系ぽいような感じもします。
荒々しい麦の強い香りがするのかと思っていましたが、意外と大人しめですね。
ではでは定番のロックでいただいてみます。
口に含みますと、まずほんのりと優しいややフルーティーな甘味が広がります。
その甘味はスッとキレて、ドライな風味が入れ替わるようにフェードインしてきます。
後味はドライな味わいの中に、今度はビターな味わいが参入してきます。
そしてドライビターの味わいとなってキレていき、最後に極ほんのりとロースト麦の芳ばしさが鼻に抜けます。
うまいですね~
全体的に心地良い辛口でのまとまりや味わいの重厚感は、黒麹の焼酎らしさを演出していると思います。
しかしながら口当たりは優しく、雑味は思ったほどない上に余韻も短くスッとキレていくうまい焼酎であります。
ガツンと力強さはないですが、最後に鼻に抜ける極ほんのりとしたロースト麦の芳ばしさがいい感じです。
”山猪”の荒々しい味わいを想像していましたが、どちらかといえば上品な味わいですね。
これまで試してきた麦焼酎には無かった、面白い味わいです。
少し前のことになりますが・・・
お隣のお庭にウリ坊が登場しました。
しばらくその辺をガサガサやって去っていきました。
”山猪”とは言えないでしょうけどね(笑)
なんだか可愛らしかったです。