うまい焼酎を探して

うまい焼酎を探し求めて旅しています・・・

常世

梅雨も明けて、いよいよ夏本番になってきました。

芋焼酎常世」です。

鹿児島県は枕崎市立神本町の薩摩酒造さんの一品です。

薩摩酒造さんの焼酎といえば、やはり「さつま白波」シリーズになりますでしょうか。

常世」は、薩摩半島最南端の焼酎蔵となる花渡川蒸留所で醸されております。

明治から営まれている蔵で、通称”明治蔵”と呼ばれているようです。

当時の蔵をそのまま残し、技もそのまま伝承されているとのことです。

ラベルには”寒露仕込み”と記されておりますが、寒気にさらしたさつま芋で仕込むことを意味するそうです。

二十四節季の「寒露(10月8日)から霜降(10月23日)までに収穫したさつま芋を、寒気にさらすと甘みが増すのだとか。

しっかりとした芋の甘みが楽しめそうですね~

南薩摩産の黄金千貫を原料に、国内産米の米麹仕込みの焼酎であります。

 

それでは開栓してみましょう。

香りはといいますと、フルーティーで爽やか、優しい甘い香りがしますね。

芋芋しい感じはあまりないです。

とっても暑い今夜も、ロックでいただいてみましょう。

口に含みますと、とても優しい芋の甘みがまず広がります。

口当たりも優しいですね。

後味は優しく広がる甘みの中に、ややドライビターな味わいがフェードインしてきます。

そして甘味、辛味、ほろ苦さが三位一体となった後、最後にほっこりとした芋のコクの余韻を残し、スッとキレていきます。

う~ん、うまいですねぇ~

全体的に優しい味わいで、口当たりもよくキレもよく、とても飲みやすい構成となっています。

ですが最後に訪れる芋のコクがなんとも心地よいうまい焼酎であります。

薩摩酒造さんの焼酎は、今回初めて試してみました。

どことなくどっしりと芋芋しい芋焼酎のイメージをもっていましたが、「常世」はどちらかと言えばすっきりと飲みやすい感じですね。

なかなかうまかったので、これから薩摩酒造さんの焼酎をいろいろ試してみたいなと思います。

 

 

県立美術館で開催されていた、「ジブリパークとジブリ展」に行ってきました。

 

となりのトトロで登場するさつきとめいのお家。

すごいクォリティーです。

 

湯婆婆が仕事をしてました。

すごい迫力です。

”ここで働かせて下さい!”という千尋の声が聞こえてきそうです。

とても楽しめました。

サトウキビ畑

今は梅雨真っ只中ですね。

黒糖焼酎サトウキビ畑」です。

鹿児島県大島郡徳之島町奄美大島にしかわ酒造さんの一品です。

奄美大島にしかわ酒造さんは、1990年創業で比較的新しい蔵になりますね。

奄美大島にしかわ酒造さんのある徳之島は、サトウキビの栽培が盛んで収穫期になるとサトウキビ運搬車で道路が溢れかえるそうです。

そんな徳之島をイメージしてもらうために、銘柄名を「サトウキビ畑」、そしてラベルを収穫期の風景にされたのだとか。

まさに黒糖焼酎を醸すにふさわしい環境なんでしょうね。

また徳之島はサンゴ礁の隆起によって生まれた島なので、隆起石灰層によって濾過された水はミネラル分が多く、もろみの発酵にとてもよいそうです。

水に含まれるカルシウム濃度は、全国平均のなんと6倍!すごいですね。

蒸し暑くなってくるこの時期は、黒糖焼酎がさらに楽しめる時期でもありますが、徳之島黒糖焼酎を試すのがすごく楽しみです。

アルコール度数は25度で、米麹・黒麹で甕仕込み、減圧蒸留で醸された焼酎であります。

 

 

それでは開栓してみましょう。

栓を開けますと、黒糖の甘いよい香りがしっかりと漂います。

蒸し暑い今日も、ロックでいただきます。

口に含みますと、ごくほんのりと黒糖の甘みが広がります。

口当たりは優しい感じです。

そして広がる甘みの中に、これまたほんのりと黒糖のビターな風味がフェードインしてきます。

後味はほんのり直線的に伸びる黒糖の甘さ、ほろ苦さに辛さが加わり、三位一体となった後に、黒糖のコクを残しながらスッとキレていきます。

あぁ、うまいですね・・・

減圧蒸留ということもあってだと思いますが、全体的に黒糖の風味はほんのりで控えめな感じです。

しかしながら、黒糖の甘さ、ほろ苦さ、辛さとコクを後味までしっかりと味わえるのは、黒麹の焼酎らしいなと感じました。

黒糖を食すような味わいではないものの、ほんのりと黒糖の風味を余さず味わえることのできるうまい焼酎だと思います。

ライトに飲みやすく、でも黒糖の風味はしっかりと味わいたい、そんな方に「サトウキビ畑」はオススメの黒糖焼酎だと思います。

この時期にいただく黒糖焼酎は、うまさ倍増で楽しめて杯が進みます。

いつか奄美の素晴らしい環境の中で、黒糖焼酎を味わってみたい・・・そう強く思っています。

 

 

 

先日、恒例の車で20分の超近場キャンプに行ってきました。

手軽でとってもよい所なんですが、そろそろもっと雄大大自然の中に飛び込みたいです(笑)

 

 

 

由布之郷

例年より早く梅雨入りしましたね。

麦焼酎由布之郷」です。

大分県由布市庄内町の小野酒造さんの一品になります。

小野酒造さんの焼酎は、これまで麦焼酎大龍蔵」、「小野屋」をご紹介させていただきました。

いずれも裸麦を原料とした麦焼酎で、優しい口当たりで後味のロースト麦の芳ばしさが心地よい自分好みの焼酎です。

本日ご紹介する「由布之郷」も、同じく裸麦を原料とした焼酎になります。

ラベルには”復活させた常圧蒸留”と書かれていますね。

小野酒造さんの常圧蒸留器は、いつしか使われなくなり故障したまま長い期間置かれていたことがあったそうです。

交換部品もなく修理する職人もいなくなっていたそうですが、「もう一度昔ながらの焼酎を造りたい」という情熱的な想いから、蔵人自ら何年もかけて修理されてついに常圧蒸留器を復活させることができたそうです。

常圧蒸留の焼酎を好む自分にとっては、嬉しいかぎりであります。

大龍蔵」と「小野屋」も同じく常圧蒸留ですね。

小野屋」は白麹仕込みですが、「由布之郷」は黒麹仕込みとなっています。

このへんの味わいの違いも楽しみですね。

あと「由布之郷」は、九州一周の豪華寝台列車JR九州クルーズトレイン「ななつ星」に搭載されているようです。

すごいですね~どんな味わいなのかさらに楽しみになってきました。

原料の裸麦は100%由布市産で黒麹・麦麹仕込み、そして見事復活を遂げた常圧蒸留器で醸された焼酎であります。

 

それでは開栓してみましょう。

香りはといいますと、ほんのり甘い麦の良い香りがしますね。

遠くから蛙の鳴き声が聞こえる今宵も、ロックでいただいてみましょう。

口に含みますと、まずしっかりとした麦の甘さが口いっぱいに広がります。

口当たりは、わりと円い感じですね。

広がる甘さの中かに、今度はキリッとした辛さがフェードインしてきます。

後味は辛さの方がやや支配的な感じで、甘さと直線的に伸びていきます。

そして最後にロースト麦のほんのりとした芳ばしさがやってきて、ややビターな風味をお供にふわりと鼻に抜けていきます。

う~む、うまいですねぇ・・・

口当たりはわりと円いですが、キリッとした辛口な感じと後味の重厚感は黒麹らしい飲みごたえあるうまい焼酎であります。

白麹の「小野屋」は口当たりから後味まで円く優しい味わいですが、「由布之郷」は黒麹らしい飲みごたえある味わいですね。

このへんは、小野酒造さんがうまく表現されているなと思いました。

ななつ星」で九州をゆっくり旅しながら、この「由布之郷」を車内で味わうことができたら・・・それはもう格別でしょうね!

いつか実現してみたいなと思います。

 

昨年、別府で温泉を楽しんできました。

そして「由布之郷」を購入したのはこのお店です。

九州焼酎館です。

 

このお店は、鶴見岳の麓の山頂へ上るロープウェイの乗り場の所にあります。

 

鶴見岳の山頂まで登ってみました。

 

別府の街が一望できます。

別府はお湯がとっても良くて、また訪れてみたいなと思います。

 

 

大自然林

桜の時期も、あっという間に過ぎてしまいました。

麦焼酎大自然」です。

鹿児島県鹿児島市南栄本坊酒造さんの一品です。

本坊酒造さんは、鹿児島市内の他に屋久島の方でも屋久島伝承蔵を営まれておられます。

本日ご紹介する「大自然」は、その屋久島伝承蔵で醸された焼酎になります。

屋久島伝承蔵で醸された焼酎は、以前に麦焼酎屋久の碧玉」をご紹介させていただきました。

屋久の碧玉」はアルコール度数43度の原酒で、麦の味わいとコクが口の中で爆発的に広がる実にうまい焼酎で、自分のお気に入りであります。

しかしながら「屋久の碧玉」は、現在生産を終了してしまったようでとても残念でなりません。

今はストック分をたまにちびちびと楽しんでいます。

大自然」の方ですが、こちらはアルコール度数は25度に調整されています。

また「屋久の碧玉」は黒麹仕込みでしたが、「大自然」は白麹仕込みとなっております。

このへんの味わいの違いなんかも楽しみですね。

ラベルには屋久島の緑が描かれていますが、これが実に自分好みでいつまでも眺めていられます。

いつか屋久島を訪れてみたいですね。

同じ銘柄名で芋焼酎も醸されていますが、こちらも白麹仕込みのようですね。

鹿児島県産の大麦を原料に、麦麹・白麹甕仕込み、常圧蒸留で醸され屋久島のやわらかい水で仕上げられた焼酎であります。

 

それでは開栓してみましょう。

香りはといいますと、麦のしっかりした甘さと芳ばしさが漂います・・・

実はこの時期、例年花粉に鼻をやられていますので、本当はもっとっもっとしっかりと香っているのかもしれません(ToT)

 

気を取り直してロックでいただきます。

口に含みますと、まずはしっかりとした麦の甘みが広がります。

口当たりは、円く優しい感じですね。

そして甘味の余韻の中で、ビターな味わいがフェードインしてきます。

後味はほんのりとした甘みが直線的に伸びながら、ドライビターな味わいが甘みに調和していきます。

最後にロースト麦の芳ばしさが鼻に抜けながら、しっかりと麦のコクの余韻です。

こっ、これはうまいですねぇ・・・

円い優しい口あたりは、確かに白麹らしい感じではあります。

しかしながら甘みと調和しながら続くビターな味わい、最後の最後で訪れるしっかりとした麦のコクは、白麹でなく黒麹では?と思ってしまうくらいの深い味わいです。

驚きましたね!

いや~飲めば飲むほど、心地よいビター風味と麦のコクがクセになるうまい焼酎であります。

深みのある味わいでありながら、全体的に柔らかさもある・・・屋久島の水のなせる業なのかもしれませんね。

麦チョコ風味を好まれる方であれば、気に入っていただけるのではと思います。

本坊酒造さんの屋久島伝承蔵で醸された焼酎は、「屋久の碧玉」を味わってみてそのポテンシャルの高さをわかっていたつもりでいましたが、「大自然」を味わってみてあらためて脱帽です。

緑豊かなすばらしい屋久島で、伝統的な焼酎造りの技術をこれからもずっと守っていただければと思います。

 

野うさぎの走り

梅の花も咲き始めました。

米焼酎野うさぎの走り」です。

以前に師匠にご馳走になった際に一度ご紹介しましたので、再びのご紹介となります。

今回は自分で入手しまして、もう一度じっくりと味わいましたので、あらためて記事にさせていただきました。

黒木本店さんの米焼酎になります。

黒木本店さんが、日本酒の吟醸酒をイメージして造られた焼酎のようです。

長期甕壺熟成された古酒ともち米焼酎ブレンドとなっております。

銘柄名の”野うさぎ”は、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」で登場し、主人公アリスを不思議の国へ誘う白うさぎをイメージされているのだとか。

心地よい酔いへ誘ってくれそうですね~

なんと、瓶底にうさぎさんがいます。

アルコール度数は37度となっております。

宮崎県産の米、もち米を原料に米麹・白麹仕込みで、常圧蒸留で醸された焼酎であります。

 

それでは久しぶりに「野うさぎの走り」をいただいてみましょう。

栓を開けますと、ごくごくほんのりお米の甘い吟醸香が漂います。

上品な香りですね。

今回も再びロックでいきます。

口に含みますと、まずしっかりとしたお米の甘みが広がります。

口当たりは白麹の焼酎らしい優しさですね。

そしてとっても円みがあります。

後味はしっかりとした甘さが直線的に伸びながら、ほんのりと辛さが見え隠れする感じです。

そして最後にお米の芳ばしさがじわっと現れ、吟醸香が鼻に抜けながらスッとキレていきます。

おぉぉぉ・・・うまいですねぇ・・・

全体的には白麹の焼酎らしいスッキリとした味わいにまとめられています。

ですがしっかりとよく伸びるお米の甘さ、後味のお米の芳ばしさと吟醸香と、洗練されたお米の味わいをじっくりと味わえるうまい焼酎だと思います。

アルコール度数は37度ありますが、するするっとイケてしまいすっかり酔っぱらってしましました。

これはきっと、うさぎの仕業ですね(笑)

野うさぎの走り」を再度試してみて、あらためて黒木本店さんの術中に見事にハマってしまった感じです。

黒木本店さん、恐るべしですね。

 

 

バレンタインデーで、今年も妻から凄いものをいただきました。

百年の孤独」チョコレートボンボンです!

黒木本店さんとパティシエの佐野恵美子さんとで実現された、「百年の孤独」をふんだんに使われたチョコレートボンボンになります。

中はこんな感じです。

上から

百年の孤独と天然バニラ~マダガスカルカカオのガナッシュ

高鍋で育てた麦を使ったプラリネ

・ブロンドチョコレートと百年の孤独マリアージュ

です。

う~ん黒木本店さん、本当にすごいですね。

百年の孤独」は自分のお気に入りの焼酎でもあり、実は食べるのがあまりにもったいなくまだ手をつけていません(笑)

とてもよいものをいただきました。

妻へは、あらためてありがとうの気持ちを伝えたいと思います。