暖かく、過ごしやすい日々が続いていますね。
甲斐商店さんは、明治32年創業で今日まで長きにわたり焼酎を造られています。
蔵は大口盆地の中にあり、盆地特有の夏は暑く冬は氷点下となる時期もあるという、鹿児島でも寒暖差の激しいところのようです。
代表銘柄は「伊佐美」であり、造られている唯一の銘柄にもなるようです。
甲斐商店さんは、一世紀以上にわたりずっと一つの銘柄だけを造り続けられている・・・いやしっかりと造り込まれ続けておられるのでしょうね。
「伊佐美」に対する思い入れのすごさを感じます。
その味わいの評判は全国的にも高いようで、人気も高く今もなかなか入手しづらい芋焼酎ですね。
自分のとある知人は、芋焼酎を口にするようになったきっかけがこの「伊佐美」だったと語っていました。
芋焼酎の概念を、大きく変えた銘柄だったようです。
どんな味わいなのか、とても楽しみになってきました。
原料の芋は黄金千貫で、米麹・黒麹仕込み常圧蒸留で醸された焼酎であります。
それでは開栓してみましょう。
香りはといいますと・・・香りはですね・・・・
今年も例年どおり花粉に鼻がやられつつあります・・・(ToT)
しつこく嗅ぐと、ほのかに芋の甘い香りであまり芋芋しくなく華やかな感じですね。
さて定番のロックでいただいてみましょう。
口に含みますと、とろんとした芋の甘みがまず広がります。
そして直後に辛さがフェードインしてきます。
後味は甘さが辛さに対しやや勝りがちで、やがてほっこりとした芋の芳ばしさが鼻に抜けていきます。
う~ん、うまいですねぇ。
後味の芋の芳ばしさはとも粘り強く、最後の最後まで余韻を楽しめますね。
黒麹の焼酎ではありますが、口当たりは強いインパクトでなくどちらかといえば優しく円い感じです。
しかしながら、黒麹らしい芋のコクが実にしっかりとしていて、それは直線的かつクリティカルなところがすごいですね。
全体的に雑味がなくすっきりとした味わいと思いきや、後味の芳ばしい芋のコクで粘り強く攻めてくるうまい焼酎だと思います。
この口当たりから後味の味わいの変化を、きっと甲斐商店さんがずっと造り込みながら守られてきたものだと感じました。
甲斐商店さんには、これからもずっとこの味わいを守り続けていただきたいと思います。
さて話は変わりますが、2月といえばバレンタインデーということで妻からこのような素敵なものをいただきました。
なんと、「伊佐美」の焼酎生チョコレート!
しかも”有田焼”のぐい飲みに入っています!
おぉ!なんとも粋ですね~
焼酎の飲み手として、なんとも嬉しいものをいただきました。
今年も妻に感謝です。