「隠し蔵の三悪人」です。
宮崎県は日南市の王手門酒造さんの一品です。
王手門酒造さんは、明治２８年から今日まで永きにわたり焼酎を造られており、
小規模ながら手造りにこだわっておられる酒造さんのようです。
芋では「不阿羅王」、「銀滴」もよく知られてるかもですね。
個人的には、同じ麦焼酎で「龍。」か「杜氏麦酎伝」がとても気になるところです。
さてこの「隠し蔵の三悪人」ですが、仕込みに特徴があるようです。
１次仕込みはやや低温で、２次仕込みは高温で仕込み吟醸麹を使用することで、
”芳ばしさ”、”甘み”、”まろやかさ”を三位一体に表現した焼酎に造り上げたそうです。
ネーミングの”三悪人”は、この三位を表現しているようで、こだわりが感じられます。
麦、麦麹・白麹で常圧・減圧蒸留の焼酎であります。
栓を開けますと、麦らしい甘い香りがします。
早速ロックでいただきました。
口に含みますと、まずキリリと辛口な味わいがします。
と思ったら、重なるようにすぐに麦の甘みが広がりはじめます。
後味はややビターな感じの渋みと、麦の甘みが残ります。
後味はそれほど長くなく、キレがよいです。
いわゆるほんのり麦ﾁｮｺ系です。
この焼酎は、辛味と甘みと渋みと麦の芳ばしさが複雑に絡み合ったなんとも面白い味わいです。
無濾過の焼酎にある雑味とはまた異なります。
これまで飲んだきた焼酎とは違い、味わいを表現することが難しいですね。
白麹の焼酎ではありますが、とてもコクがあるように感じます。
麦の旨みを異次元的に引き出している、うまい焼酎だと思います。
価格はほぼ英世３枚と高めではありますが、
個人的にはそれに見合う十分な味わいのうまい焼酎だと思います。
