うまい焼酎を探して

うまい焼酎を探し求めて旅しています・・・

龍宮

秋も深まり、冬の気配を感じるこのごろになりました。

黒糖焼酎竜宮」です。
だいぶ前に入手していましたが、更新ペースがゆっくりなのでようやくのご紹介です。
鹿児島県は奄美市の富田酒造場さんの一品です。
以前にご紹介しました朝日酒造さんの黒糖焼酎朝日」は、サトウキビから栽培して原料の黒糖を精製するという一貫生産というこだわりを持っておられました。
富田酒造場さんの「龍宮」は、一次仕込、二次仕込とも甕仕込でもろみを発酵されるというこだわりだそうです。
40本の甕のみを使用し大型のタンクは使用されてないため、年間の生産量もとても少ないとのことです。
仕込水には奄美大島の原生林「金作原」を源流とする伏流水を使用されておられます。
ラベルを見てみると、”開運招福”、”福寿円満”、”幸運健康円満”、”商売大繁昌”といった文字が書かれていて、
見ているとめでたい嬉しい気持ちになりますね。
40度の原酒もありますが、今回は30度の方を試してみることにしました。
西表産の黒糖を主原料に米麹・黒麹で常圧蒸留で醸された焼酎であります。
栓を開けますと、黒糖ならではのあま〜い香りと風味が漂います。
では、定番のロックでいただいてみましょう。
口に含みますと、まずしっかりとした黒糖の甘さと風味が広がります。
そしてややキリッとした辛さとほんのりとした酸味にかわります。
後味は黒糖ならではの芳ばしさが直線的に広がり、鼻に抜けていきます。
おぉ!うまいですねぇ・・・
黒糖風味とほんのり酸味の余韻がとてもよい感じです。
黒麹仕込だからでしょうか、
黒糖の風味とコクが実にしっかりとしていて飲みごたえある仕上がりになっています。
朝日」を試したときに、その黒糖風味の味わいをとても気に入りましたが、
龍宮」は、さらに黒糖の風味とコクをしっかりと味わえるうまい焼酎だと思います。
”黒糖”という原料を余すことなく堪能できますね。
ぜひ常備したい焼酎です。
今は秋も深まり寒さが増してきましたが、夏の暑い日にこの「龍宮」をいただくと、
南国の日差しをいっぱいに浴びたサトウキビならではの黒糖風味を、いっそう楽しめるのではないかと思います。

ここで、以前に芋人さんがご紹介されて焼酎漬けさんも試されていた、
黒糖を肴に黒糖焼酎を自分も試してみました。
黒糖を口の中で溶かして味わって、そして「龍宮」口に含みますと・・・
おー!
黒糖の風味とコクがよりいっそう引き立つではありませんか!
不思議なことに甘みもより強く感じられ、ほのかな苦みも味わえます。
なるほど、黒糖焼酎をこのように楽しむ方法もあるんですね。
実に面白いとなと思いました。

基本麦焼酎ファンではありますが、「朝日」「龍宮」を試してみて黒糖の風味の豊かさにハマリつつあります。
まだまだ黒糖焼酎の世界のほんの入り口に立ったところですが、
これから南国の恵みと”黒糖”を通して伝わる蔵人の思いを味わえることを楽しみにしつつ、
また新たな黒糖焼酎を試してみたいなと思います。