久しぶりの更新です。
麦焼酎「野海棠」です。
久しぶりに麦焼酎へもどってきました。
鹿児島県は鹿児島県薩摩川内市祁答院町の(株)祁答院蒸溜所さんの一品です。
祁答院蒸溜所さんの焼酎は、芋焼酎で「青潮」がよく知られているかもしれませんね。
ちなみに「野海棠」には芋焼酎もあります。
ラベルにある”野海棠”とは世界で唯一霧島山にのみに自生するバラ科の植物で、
リンゴの花と桜の花を合わせた風合いの清楚で可憐な花が咲くんだそうです。
花はちょうど今頃咲くようで、いつか拝見してみたいものですね。
祁答院蒸溜所さんの麦焼酎は、サンプルではありましたが以前に「梛の葉」をご紹介させていただきました。
厚さが7cmもある杉の木槽で仕込まれた、ほんのりと杉の木の香りを感じるうまい麦焼酎でした。
この「野海棠」も同じ杉の木槽で仕込まれているようです。
木槽は保温、断熱に優れていて、発酵中のモロミが外気の温度差の影響を受けにくいそうです。
そうして良質なモロミが得られるんだそうです。
麦焼酎「野海棠」は、2年に一回の4仕込のみだそうで、お目にかかれる機会も少ないようです。
杉の木槽で仕込まれ、麦麹、常圧蒸留で醸された焼酎であります。
栓を開けますと、とてもフルーティーで甘い香りがします。
麦麦しくはありませんね。
では早速定番のロックでいただいてみましょう。
まず口に含もうとする瞬間に、ふわりと杉の木の香りが漂います。
口に含みますと、華やかでフルーティな甘みが広がります。
口あたりは円やかで優しいですね。
のどごしとともに、華やかな風味は徐々に麦の芳ばしい風味へと移行していきます。
後味は甘味を残しつつ、極々ほんのりとロースト麦の芳ばしさの余韻でスッキリとキレていきます。
そして最後に杉の木の香りが鼻に抜けます。
おぉ、うまいですねぇ・・・
これまで飲んできた麦焼酎にはない面白い味わいです。
常圧蒸留ではありますが、麦麦しさやガツンとインパクトのある飲みごたえのある焼酎でなく、
全体的にはフルーティな味わいで、優しく円やかな口あたり、そしてキレがよい感じです。
麦チョコ風味とは少し異なるようですが、
後味のほんのりとしたロースト麦の余韻が心地よく、
個人的には麦チョコ風味を好まれる方にも気に入っていただけるのではないかなと思います。
杉の木槽仕込という祁答院蒸溜所さんならではの麦の味わいを表現した、うまい焼酎だと思います。
ぜひ常備しておきたいなと思う麦焼酎です。